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2013年5月30日木曜日

2013/5/30 会計士はより社会のために (長文です)

監査法人にいる会計士は独立開業するべきだ、と強く思う しらいわ です。




私事ですが、2012/10まで監査法人という会社に勤めていました。

監査法人、というのは、各会社が作る決算書が正しいか、正しくないか、を調べる会社です。決算書はどの会社も作る必要があるのですが、監査法人はトヨタやユニクロレベルの巨大企業から、町で身近な大きな会社などをお客様としています。


主に数字面を調べるのですが、その調査を行うために、

会社がどのような仕事をしているか?
会社のお金はどのように使われているか?
会社はどんな財産を持っているか?
社長は会社や仕事についてどのようなお考えでいるか?
会社の従業員にはどのような方、どんな感じで働いているか?

といったことを調べます。

そのようなことを調べてゆき、その結果として作成された決算書が正しいか、正しくないかを判断します。簡単に言うと、ひとつの会社をまるごと調べたうえで、その決算書の適否を判断しているお仕事です。

そのお仕事を監査法人では10年間行っていました。何百という会社、お店、営業所、工場などにお伺いさせていただいて、その理解に努めてきましたので、今の仕事で新しい会社にお伺いしても、その会社の業績、実力などは玄関に入った瞬間的にわかります。

肌で感じる、みたいなことですね。

それは監査という業務に従事した会計士ならだれでも持ちうるスキルだと思いますし、たくさんの会社や営業所、店舗といった現場にお伺いさせていただいて蓄積させたスキルだと思います。


また、監査法人という会社に10年勤めましたので、自分の会社としての浮き沈み、業界の変動などもつぶさに見てきました。業界のバブルと不況、人手不足と人手過剰、社内マニュアルの厳格化及びその反動などなど。

そのような経験はとても貴重なものだったと思います。正直、会社にはうまくなじめなかったけれど、トータルでは良い経験をさせていただけたと感謝しています。


とはいいつつも、10年在籍する間に、監査法人は徐々に内向き化、形式化して行きました。私が入社した10年ほど前は元気で、お客様のためにお仕事します!、という感じであったのですが、法律や個人情報などの管理が厳しくなる中で、社内の仕事の仕方や考え方が徐々に内向きになりました。最後の方には、会社の偉い人の方がお客さまより大事だろ、その方たちの保身のために、マニュアルに完璧に対応して、チェックリストをすべてつぶせ、みたいな感じになっていました。


それってどうなの???それが正しいの????


と、そんな思いもあって独立開業したのですが、独立開業した後は、お客様のことを考えていればよいのでとても気が楽です。気が楽、という表現が適切であるかわかりませんが、対象とやるべきことが明確なので、とてもクリアな気持ちで仕事ができます。目の前のお客さまを笑顔にすることだけを考えればいい、という感じです。


例えば私は主に30代~40代の若手経営者を対象にお仕事をさせていただいているのですが、ご自分で創業された方であったり、後継者の方であったり、境遇の違いはあっても、みなさん、

悩まれていて、迷われていて、前へ進むことができず、時間ばかりが過ぎてゆく、、、

誰かに相談したいのだけれど、誰に相談していいかわからない、、、

会社に顧問税理士はいるけれど、フィーリングは合わないし、相談には乗ってくれない…

というケースも多いです。


そんな時に私とお話しして、私がそれでいいのですよ~、とか、別の角度からアドバイスをさせていただくと、みなさん喜んでいただけます。私と話す前と後の before/after の顔の違いは見ている私もうれしいです。
(この辺りのお話はこのブログの中でも以前、書きました)


と、ここで思うのはその会社の顧問税理士さんは何をしていたのだろう???、ということです。会社の身近な専門家であるにもかかわらず、何らアドバイスなどをしていなかったのだろうか、と思います。

もちろんすべての税理士さんがそのような状況にあるわけではなく、優秀な方はたくさんいらっしゃるのだと思いますが、それでもやはり・・・。


先日、若手税理士さんで、何冊も本を書かれている優秀な方とお話ししたときに、

経営指導とか、業務改善のアドバイスなどされているんですか???

とお訊ねしたら、

全然していません、、、そういうのって触れてはいけない領域かと思っていますし、そもそもできないです、、、

とのことでした。



かなり唖然としてしまいました。(@_@)



監査法人にいた会計士なら、会社の経営や業務について把握、理解するのは得意です。会社の方から簡単にお話を聞いた後、例えば業務フローをチャートにして書くのはさらっとできます。

僕の場合、30分くらい会社の方からお話を聞かせていただいて、10分くらいでフローチャートにまとめて見える化して、

この作業がムダです、やめましょう、とか

ここの業務にリスクがあります、ほかの人がチェックしましょう

などというアドバイスをして差し上げることができます。こういうことって誰でもできるんでしょ、と思っていました。


前出の税理士さんに、

業務のフローチャート作って経営指導など、お客様にされるのですか???、と、お訊ねるすると、

まったくしたことありません、考えたこともありませんでした・・・

とのことでした。



がぁーん。(*_*)



まったく、も~、税理士さんって何やってんの???、と思うのですが、ここで強く思うのは、


監査法人にいる会計士が独立開業して、こういう業務をすればいいのに、、、


ということです。



そうすればこの会計税務業界のクオリティも絶対上がると思うのだけれど。


会計税務業界のクオリティが上がれば、日本の企業のクオリティも絶対上がるし、そうなれば
、経営の質、業務のスピード、さらにはマーケティングの方法や製品の品質なども上がって国際競争力もさらに増すと思うのだけれど。



だめかなぁ、監査法人の会計士は社会に出てこないかなぁ。


特に僕の前の会社の会計士は優秀な方が多いので、独立すればうまくやれるでしょう。営業の巧拙で事業を軌道に乗せるスピードの長短はわかれるかもしれないけど、持っているスキルやノウハウはそもそも高いので大丈夫でしょう。

会計士が社会に出てくれば、地域社会をもっと発展させられると思うのだけれど。少なくとも、監査法人の偉い人の保身のためにしている作業よりは社会のために貢献できると思う。


どうなんでしょう?

だめなのかなぁ。



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